MSWの仕事を在宅ワークで考える

もうかれこれ1年4ヶ月、日本国内ではだらだらと新型コロナが蔓延し続けている。諸外国も同じかもしれないけど、「だらだら」という言葉がぴったり。 なにかあると「お願い」から始まり、「強い要請」「協力要請」とか新しい日本語を駆使して「とにかく控えよ…

MSWは人気がないらしい。

全然知らなかった話だけど、MSW(医療ソーシャルワーカー)は今人気がないらしい。社会福祉士の資格をとった後、本当は児童相談所や児童養護施設で働きたいと思っていたけど、児相は年増の未経験なんて絶対採用しないし、仮に働けても非常勤。子ども二人を養…

経管栄養で退院した人の、その後。

今年度は経管栄養で自宅退院をした人が4人いる。そのうちの一人は諸事情によりやむなく一時退院して、今は入院していただいている(元気そうですごくホッとした)。 残り3人は、かなり重い嚥下障害があって、お一人は仮性球麻痺だった。そう多くない症例らし…

あの患者さんのその後。

前回書いた記事。 social-work-tokyo.hatenablog.com この続きで、実は患者さんがかなりシャキッとしてきていろいろと思いを伝えてくれるようになっている。 耳が遠かったり、ADLはやっぱりそこまで上がってはいないけど、リスク管理はできるようになってい…

それは先生が決めないでくれ。

とある医師のICに同席。 なんか、珍しく違うスイッチが入っているなぁと思って聞いていた。普段なら患者さんのカットイン(話の割り込み)にも落ち着いて、優しく対応してくれる。なのになんとなく、イラッとした感じというか、少し呆れているような雰囲気を…

生活保護手帳2020

ずっと頭を悩ませている生活保護制度。私には何度読んでも難しい。法律の言葉ってどうしてこんなに難しいのでしょう。 官僚言葉が理解できなくて要はどういうこと??と思う。何度もぶつかる言葉の壁。 最近調べているのが世帯分離のことなのだけど、世帯の…

MSWになって4年目

すごく昔のことのようだ。MSWになって3ヶ月の頃のことを書いた日が。 あれから3年がまるっとすぎて、4年目を過ごしている。 赤恥だらけの日々だ。 3ヶ月でかく赤恥と、4年目でかく赤恥には大きな溝があって、今は毎日、穴があったらすぐに入りたい。 そう思…

もしもの世界

いつの間にか、経験年数的に回復期の専従加算が取れるようになっていた。MSW3ヶ月目とか言ってた時期が懐かしく、戻らなくていい過去でもある。 でも思い返せば、あの頃いた唯一の良心である脳外科医に(私が勝手に)助けられ、知識をなんとかかんとか習得す…

怒りに震える

先日、ICがあった。 以前、当院に入院していた方が別の病気で急性期に転院して、その治療後に再入院してきたというケースだ。 ICの途中、ご家族が肩を震わせ、泣き始めた。割と感情の起伏がある方なので私も医師も看護師もその状況を受け止めつつ、落ち着く…

本業とあまり関係ないICの話。

医師が患者さんと家族に向けて病状を説明するIC(インフォームド・コンセント)に同席することが多い。多くのMSWがその経験をしていると思う。 そして私はこの時間がすごく好き。 ICのとき、ワーカーは気配を消して息を潜めて(いるような気持ち)で同席して…

他職種からの刺激と学び

先日、急性期で外来担当しているベテランの作業療法士から電話がかかってきた。 以下がその時の話。 「そちらに入院してるMさんなんだけど、Sさん(リハビリスタッフでMさんの担当者)から相談があって少し関わることになりました。 Sさんも多分全容把握でき…

自己覚知を何度でも。

相談者が来た。 介護保険の申請をいつしたら良いか。 親を家に連れて帰れるのか。 経済的にかなり厳しい状況。 などなど、相談は多岐にわたる。 つい、病棟看護師やコメディカル、医師と多くのコミュニケーションをとっていると、「早く介護保険を申請して」…

障害と代償手段とanother life

先日、ばったりBさんの家族とすれ違った。 初冬に退院したばかりの方で、自宅に帰ることができず、他の病院へと転院した方だった。 まだ若くてギリギリ介護保険を取得できたが、お子さんも小さく妻の介護を受けて生活するという選択は取りづらく、ゆくゆくは…

怒りの感情は支援の阻害要因。

まもなく退院するAさんの話。 とにかくわがまま放題で身体機能うんぬんよりも本人の「気持ちの問題」でリハビリが進んでないというのが急性期からの前評判だった。 ご家族も結構なキャラクターで入院初日から「いちいち病院から呼ばれても困るんで。私も仕事…

人を支援するとはなんだろう。

あけましておめでとうございます。 もう昨年になってしまうけど、忘れられない患者さん(Aさん)がいる。 つい最近あった出来事で今も終結していない話なのだけど。 Aさんはある事業を長年しているビジネスマンで、入院当初は経営者然としていて「個室に入れ…

鈍感と敏感の混在

先日、先輩と患者分担について話していた。 今の担当患者を見ていると 帰りそうな人、帰る予定のある人 3割 もう少し時間がかかるけど方向の決まってる人 6割 まだどうなるかわからない人 1割 という割合(すごくアバウト)で困難だったりやりにくいと感じる…

ソーシャルワーカーでよかったこと。

ソーシャルワーカーという仕事にもっと早く出会っていたかったなと思うことがよくある。 物理的に経験が積めない(あと10年若い子にはもうどう頑張っても経験値として50歳になった時に開きが出るし)、やりたいことがたくさんありすぎで学びきれないと思った…

【自主学習】「女性・子どもと暴力」の講演を聴く。

港区男女平等参画センターが主催するフェスタに森田ゆりさんの講演があり、聞きに行った。 森田ゆりさんといえば、日本にCAP(Child Assault Prevention)を紹介したことでも有名で、CAPのワークショップや研修は、ソーシャルワーカーでも受けて当たり前、く…

福祉について考える①

今、未就学児が2人いる我が家は、2人ともゼロ歳児の時から保育園のお世話になっている。 上の子が今年最終学年なので、利用6年目となる。 上の子は8ヶ月、下の子は5か月からお世話になっているので離乳食も午睡の習慣も立った歩いたも、「自分で」(という…

【時事】川崎殺傷事件が投げかけたもの

川崎の殺傷事件から約1週間。 速報では誰が犯人変わらなかったが、そのうち、犯人が自ら命を絶ったこと、50代であったこと、長い間、自宅に引きこもっていたこと、おじ・おばに育てられた境遇であったことが報道からわかった。 そしてこの事件以降、引きこも…

【雑記】「病院の質」ってなんだろう〜クレーム対応から考える〜

新しい病院で働き始めて2ヶ月がたった。まだ2ヶ月、もう2ヶ月...。 働き始めてまだ時間が浅くて全容を語れるわけではないものの、肌で感じたことを少し。 医師の責任の範囲は? ここにきて改めて驚いたこと・感謝したことに医師の明確な役割分担、責任がある…

【雑記】障害福祉がいまだに難しい

あっという間にソーシャルーワーカーになって2年が過ぎようとしている。早い早い。 仕事をしていて出会う福祉ジャンルは、 高齢福祉 生活保護 障害福祉 といったところで、病棟の機能がら児童は出会えず。 高齢福祉は「だいたい」はわかるようになってきたけ…

【雑記】児童虐待事件が起きるたびに思うこと

昨年の3月、目黒区で女児が親に殺された事件があり、児童虐待の悲惨な事件として報道されていた。事件の後に世論も随分と活発になって各自治体で取り組みなども公表されたと記憶している。 それから1年。この冬も野田市の女児が両親に虐待されて殺されてしま…

【雑記】尊厳死、安楽死、さまざまな死についての選択

一番最初に尊厳死や安楽死を知ったのは高校の授業だった。キリスト教主義の学校だったので、死に至る人の心理のステップ(拒絶から需要に至るまでの葛藤など)やこうした死における人の尊厳ということについて特に欧米で、宗教的文脈を含めて議論されたり制…

【雑記】MSWの仕事①

特に章立てで書く予定があるわけでもなく、最近の経験を記録として書いておこうと思う。 最近、立て続けに2人の患者さんご家族とじっくり話す機会を得た。 共通しているのは 自宅に本人を帰してあげたい 自分が介護できる自信がない ということだった。この…

その「熱心」が苦しい

「ご家族は介護に熱心で、リハビリに積極的です」。 ケアマネージャーさんから得た家族の情報はこの一言に集約されている。一見、麗しい家族愛。献身的に30年近くも母と娘で父親を介護しているというある家族。 脳卒中による重度の麻痺を抱え、歩行にも支障…

【雑記】ある高齢女性患者さんの嘆き

家事と子育てがメインに忙しく、ブログ更新ができない日々だけど、考えさせられるケースについて。ソーシャルワーカーとして、というよりも一人の人として。 ある認知症のおばあさんの話 おばあさん(Aさん80歳)と出会ったのは、私がほんのわずか出向してい…

【児童福祉】結愛ちゃん虐待事件に思うこと〜地域包括とは〜

今年3月に亡くなった目黒区に住む5歳の結愛ちゃん。 連日報道されており、ノートに記された言葉に本当に誰もが言葉にならない悲しみ、痛みを感じていることと思う。 私も心の整理がつかない。 この記事は母親の優里容疑者、父親の雄大容疑者の足跡を丁寧に取…

【MSW】スーパーバイザー

MSWになってあっという間に1年。 今までいた大手IT企業の目まぐるしさとはまた違う忙しい日々。 一番の変化は「人」だった。うちの病院だけの話なのか、MSW全体の傾向かわからないが、毎月人がコンスタントにやめていった。それは美しいほどに。 理由はそれ…

それとなくソーシャルワークする危うさ。

ソーシャルワーカーとして働きだしてようやく半年と少し。 その中でほとんどのことがわかっていない。わかっていないことにすら気づかないでその場がすぎていく。後で知ることも多い。 たとえば、有料老人ホームの入居までの手続きの流れ、必要な書類、とか…