他職種からの刺激と学び
先日、急性期で外来担当しているベテランの作業療法士から電話がかかってきた。
以下がその時の話。
「そちらに入院してるMさんなんだけど、Sさん(リハビリスタッフでMさんの担当者)から相談があって少し関わることになりました。
Sさんも多分全容把握できてない気がするけど、画像を見る限りでこことあそこに障害が残る可能性が高い。このパターンだと医学的なリハビリではなかなか気づけなかったり検査しても数値は異常なかったりする。だけど確実に高次脳機能障害は残りそう。
元気になりました。仕事に戻ります、という前にちょっと相談してほしい」
そういう話だった。
そして続けてこう言われた。
「今、どんな支援計画を考えていますか?」
この問いかけ、すごく重くすごく大切に思った。他部署のまして他職種にMSWの支援計画を共有する機会などなかなかない。
また、
「アセスメントの中ではこういうものが見えてるよ」といったベテラン作業療法士の見立てを聴く機会もなかなかない。
今の職場で働いていてとてもありがたいことの一つが、人の層が厚いこと。こういう場合はどうしたらいいのか?というときに上司や先輩以外にも相談できるし、確認できる。
担当のケースを複眼的に見ることは支援内容をクリアにしてくれたり濃密にしてくれることがある。
こういうことを他部署の人に言われて不快感を示す人が時々いるけど、個人的にはすごくありがたいと思う。
時々、「こう言われてしまった」と急いで支援内容を変えようとてしまって、影響されすぎて自分だけでなく患者さんを振り回してしまうことにもなりかねないけど、そういう自分の揺れにも意識を向けておけば、次の行動や言葉に出る前に考える気持ちの余裕が持てる。
今回、アセスメントの能力が自分には足りなかったなということを痛感した。
アセスメント能力って全身をアンテナにして向き合ってないとなかなか身につかないなぁと思うし、これからも短かろうがしっかり聴く姿勢と心構えを持って患者さんと向き合っていきたいなと思う。
ちなみにMさんの件はまだ続くけど、いつかMさんが仕事に戻れるように今のこの時期を精いっぱい支援していきたいと思う。