退院支援とは。
すごく久しぶりの記事になる。
今日は非常に義憤に駆られたことがあり、記録にも記憶にも留めておきたい。
ことの発端は、病棟からの一本の電話だった。
「この人、転帰先がいまいちわからなくて。ワーカー介入してもらえますか?」と言う電話だった。そう言うのはよくあること。
でもよくよく聞いて、カルテを見たら他院からの紹介だった。
ん?じゃあ普通に考えて治療終えたらその病院に戻るでOKじゃない?
と思ったらそんな単純でもなく、「在宅の訪問診療は●●です」とか、「今後は在宅の予定です」とかある。
在宅予定だけど、一旦そっちで受けてからの在宅調整よね、Alright?」なんて思ったら全然Alrightじゃなかった。
ちんぷんかんぷんである。
うちから、在宅、設定??本気??
治療後に加わる医療行為の家族指導は?やってくれも何も書いてない。そもそも急性期の病院に一泊二日程度の治療依頼をして、「後は在宅でよろ」って言うなら、MSWサマリーくらい送れよ。
と、思った。
なんで私がこんなに怒り心頭だったかというと、どうも聞けば聞くほど驚くことにリハ病院に半年も入院していながら、全く家族が在宅の指導を受けていなかったから。
そして悪意たっぷりの看護サマリーがペロンと送られてきたから。
MSWなんて影も形もない。
担当はいたらしいが、「施設に行った方がいい」の一点張りだったという。
在宅が可能かどうかのアセスメントとしても家族指導は大事なことだし、一般的感覚で言えば、施設の方が安全牌と思うケースで家族が在宅を選ぶ場合、家族の介護力をアセスメントする。
どうするかというと家族指導で家族に手を動かして体を動かして介護体験をしていただく。
コロナでうんちゃらなんて言い訳はしない。リハ病院の看板降ろせって話になる。
そもそもきっと家屋評価なんてしてないんだろうな。
そんな質悪のリハ病院があるんだ。私の古巣よりヤバい。
家族が私と電話で話していて「泣くほど嬉しい」って言ってくれたけど、いやいやこれが普通だから。特別なこと一つもしてないから。こういう標準装備を持たない病院の方がおかしいから、と心底思った。言えなかったけど。
結局、うちの病院で最大限できる限りの家族指導をして帰ることになったけど開いた口が塞がらないし、リハビリ病院の矜持なんてないんだろうな。
そもそも、家族指導云々の以前に患者家族が希望することに沿ってできる限り支えていくのがMSWの役割であって自分の価値観(施設へ在宅へ)を押し付けるのは役割じゃないし、それでも家族の意向にクエスチョンがある時は膝突き詰めて話すのが我々の職業だと思うんだけど。
最終的に「今の病院で働いててよかったわ。あそこの病院で働いても全く質良い支援なんてできないわ」と言うことで心を落ち着けた。
あと、在宅に戻るにあたってたまたまうちで治療受けることになって、こう言う悲しいケースをキャッチできたのはよかったとしよう、と。