本業とあまり関係ないICの話。

医師が患者さんと家族に向けて病状を説明するIC(インフォームド・コンセント)に同席することが多い。多くのMSWがその経験をしていると思う。

そして私はこの時間がすごく好き。

 

ICのとき、ワーカーは気配を消して息を潜めて(いるような気持ち)で同席しているのだけど、他職種のプロフェッショナルな一面を見ることができて、大変勉強になる。それに、患者さんの体のことを把握する点でも勉強になる。

 

だからICの説明が上手な先生だと同席していていつも聞き惚れてしまう。上手というのは言葉巧みと言うこととは違う。

採血結果、画像などを見せながら経緯を説明して、今体がどうなっているのか、なぜそうなったと判断できるのか、今後どうなっていくのかを丁寧に説明していると言うこと。

 

以前の病院ではほとんどの医師がそのICをできず、あからさまに適当に話して「はいはい元気ですね、はい終わりです。さようなら」とか言って勝手にIC室を出ていくこともあったし、少し質問されると気色ばんで「ここはないか専門病院じゃないんですよ?そんなこと知りたかったら9世紀受診しますか?」みたいな先生もいた。

 

あの人たちはなんだったんだろうか。医師免許、あったんだろうか。

 

転職して今の病院に勤め始めて毎度感心するのは、先生たちのコミュニケーション能力の高さ。全員が同じではないけど、それなりに丁寧に言葉を汲み取り、向き合っている。そして優しい。

優しさがにじみ出るICだから家族も本人もちゃんと病状を受け入れるし、ちゃんと自分の治療や療養に向かってくれる。

病院において医師の力ってすごく大きいんだと改めて感じる。先生と患者さんとの信頼関係がしっかりしていると、良い方向に進むことが多い。

最近、説明を聞いて学んだのは、装具の話。

 

麻痺のある患者さんに装具をつけて歩く練習をする、という話だったけど、なぜ装具が必要かというと、

「麻痺があると膝を曲げてといっても足首の関節から膝から全部の関節を曲げようとしてしまう。伸ばしてというと全部伸びてしまう。どこの関節を動かしているのか、自分でよくわからなかったり上手く動かせないことがある。だから、装具で固定して曲げるべき関節だけ動かせるようにするんです」

と話していて、心から納得。わかりやすい!と思った。

 

勝手な思い込みかもしれないけど、これまで脳神経外科医で下手なICを聞いたことがなくて、どの先生もみんなすごく説明が上手。伝わる言葉で話してくれる。

たまたまなのかもしれないけど繊細な手術をするから割と細やかなのかもしれない。

 

自分自身、どの言葉を使って患者さんやご家族と話しているだろうと考えさせられるし、自分も言葉を磨いていきたいと思う。